【葬儀の参列者への挨拶】そのタイミングとマナー【例文も紹介!】

急に家族を亡くするという不幸に見舞われたときを想像してみてください。

深い悲しみの中で葬儀に向けて様々な準備、そして来てくださった方々への挨拶。

どんな挨拶をしたらよいのか、あなたは頭に浮かびますか?

ここでは日本の葬儀の約9割を占める、一般的な佛式の葬儀における挨拶についてまとめてみました。

こんな方におすすめ

  • 参列者からお悔やみの言葉を言われたとき、何と言葉を返せばよいか不安な人
  • 葬儀での喪主挨拶について知識を得ておきたい人
  • 挨拶や会話で差し控えたい言葉を知っておきたい人

 

葬儀で参列者に挨拶をするのはどのタイミング?

葬儀では会う人会う人に挨拶をしなければなりませんが、主な場面は大きく分けて次の二つになります。

受付

受付で来てくださった方々に挨拶をします。主に喪主がその務めを果たすのですが、喪主は何かと忙しくずっとその場にいることはできません。喪主不在のときは親族が代わって対応しましょう。

参列者からお悔やみの言葉を受けた時の挨拶
  • わざわざ足をお運びいただきありがとうございます。
  • ご丁寧なお言葉ありがとうございます。
  • 故人も喜んでいると思います。

親しい人なら「来てくれてありがとう」というような挨拶もマナー違反ではありません。ただ、周囲の状況をみながらなるべく小声で短時間にすませましょう。

出棺前の挨拶

告別式の最後に行うこともありますが、多くは葬儀が終了し出棺前に行われます。

故人との最後のお別れです。参列者の方々も霊柩車の見送りに屋外に出てこられます。喪主はここで参列者の方々にお礼の挨拶を行います。

 

出棺前の喪主挨拶・挨拶の言葉は決まっているの?

結論から言うと「決まっていません」。

しかし、挨拶の流れは大体決まっているので挨拶文を考えることはさほど難しくありません。とは言っても、喪主という立場で、遺族の代表として挨拶をするのですから失敗は避けたいですね。

悲しみの中で葬儀を執り行うことはとても大変なことです。「あいさつ文を考える余裕なんてない」という人は葬儀社に伝えると例文を用意してもらえます。もちろん、自分で考えてオリジナリティあふれるものにすると参列者の胸に残る挨拶になるでしょう。

挨拶の中に入れる内容

基本は感謝の気持ちを伝えることなのです。その気持ちを簡潔に、1分から長くても3分以内に収めるようにしましょう。

1分間スピーチを筆記すると約300文字、3分間になると大体900文字程度。

つまり原稿用紙に書くと2枚少々ということになります。3分間って結構長いですね。定型文を読みあげるだけだと1分もかかりません。落ち着いてゆっくりと話すことを心掛けましょう。挨拶に不安のある人はもちろんメモを見ながら話すこともOKです。

挨拶文の流れは次の通りです。

  1. 故人との関係を含めた自己紹介
  2. 葬儀に参列してもらったことへのお礼
  3. 生前お世話になったことへのお礼
  4. 故人の人柄を表すようなエピソード等
  5. 故人の生前の様子
  6. 残された遺族へ今後も変わらぬ支援や指導のお願い・遺族の今後の決意
  7. 参列への謝意

例文1

遺族を代表して、皆様に一言ごあいさつを申し上げます。
私、故人の妻の○○でございます。本日はお忙しい中お悔やみいただきまして、誠にありがとうございます。故人も皆様方から見送りいただき、さぞかし喜んでいることと存じます。
夫は退職後、登山に水彩画にと、多くの趣味を楽しんでおりました。夫がこのように豊かな晩年を過ごせたのも、ひとえに皆さまのおかげでございます。
本日は誠にありがとうございました。

引用:葬儀で喪主が行う挨拶|実際に使える例文から失敗しないポイントまで |川崎市の葬儀は佐野商店 (sano-sousai.co.jp)

例文2

本日はご多忙の中、父・○○の葬儀にご会葬いただきまして、誠にありがとう存じます。父は、昨年の秋に倒れ、その後入院しておりましたが、三日前に容体が急変し、そのまま眠るように逝去いたしました。享年72歳でした。息子としては父を失ったことがまだ信じられない思いでございますが、父は苦しい闘病生活から開放され、ほっとしているかと思います。生前ご厚誼を賜ったこと、故人に代わって厚く御礼申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。

引用:葬儀で喪主が行う挨拶|実際に使える例文から失敗しないポイントまで |川崎市の葬儀は佐野商店 (sano-sousai.co.jp)

例文3

遺族を代表いたしまして、皆さまに一言、挨拶を申し上げます。
私は故人の長男の___でございます。
本日はご多用にもかかわらず、亡き___の葬儀にご会葬くださいまして、誠にありがとうございます。
おかげをもちまして、昨日の通夜、そして本日の告別式を滞りなく執り行うことができました。
故人もさぞかし皆さまに感謝していることと存じます。

(ここからは故人とのエピソードになります)
父はまじめで、仕事一筋な人間でした。
幼い頃は、忙しいだけの父に寂しさを感じることも多くありましたが、この歳になってやっと、家族を支えるために一生懸命だった父の気持ちが、よく分かりました。
(故人とのエピソードが終わり、閉式の挨拶になります)

父が晩年を穏やかに過ごすことが出来ましたのも、皆様方のおかげと深く感謝いたしております。
本日は誠にありがとうございました。

引用:喪主の挨拶の例文を場面別に紹介!|通夜・葬儀・家族葬・文例|DMMのお葬式 (syukatsulabo.jp)

上記の例文1,2で大体200文字程度、例文3で300文字少し超える長さになります。

例文を見ていただきお分かりになると思いますが、挨拶は参列者に対して感謝を述べることが大切です。挨拶を行う人の故人との関係を含めた自己紹介に始まり、最後を感謝の気持ちで閉めくくり、上記の内容を自分なりに語ればよいと思います。

挨拶で避けたい言葉(忌み言葉)

日本では古くから「言霊」(ことだま)という言葉が存在します。

言葉には霊が宿るとされており、口にすると現実になるという考え方です。例を挙げると「受験生に『落ちる・すべる』」は禁句」というのは一般的によく知られていますね。葬儀においてもNGワードが存在します。

近年ではさほど気にしない人も増えてきていますが、大人の常識の一つとして知っておくときっと役立つと思います。

※以下⇒の右は言い換えた表現です。NGワードは他の表現をすればよいのです。

不吉な言葉

不吉な言葉の例
消える・大変・落ちる・とんでもない・四・九 等

重ね言葉(人が亡くなるという不幸が重なることを連想させる言葉)

重ね言葉の例

重ね重ね ⇒ 加えて・深く

くれぐれも ⇒ 十分に・よく・どうぞ~

いよいよ ⇒ さらに・もっと

ますます・たびたび・しばしば 等

不幸が続くことを連想させる言葉

不幸が続くことを連想させる言葉の例
再び・続いて・繰り返し・追って・再三 等

死を直接連想させる言葉

死を直接連想させる言葉の例

死ぬ ⇒ 亡くなる 永眠 他界 逝去

生きているとき ⇒ 生前 生存中

いずれも私たちが日常的に使っている言葉ですね。ついつい口に出てしまいそうです。葬儀に臨む際には今一度心しておかねばなりません。

とはいえ、家族の葬儀をするなどという経験はそんなに何度もあることではありません。

悲しみの感情に押しつぶされてしまうことだってあります。十分に準備をしておく一方で、ゆっくりと自分のペースで挨拶をすればよいと思いますよ。

先日、私の友人は親友を交通事故で亡くしました。その葬儀で出棺前に喪主である父親が挨拶に立ったのですが、言葉に詰まってしまい挨拶できる状況ではなかったようです。もちろん母親も同様です。その時、まだ高校生の弟さんが一歩前に出て挨拶をしたとか。

ちゃんと参列者へのお礼を述べ、「死んでしまった姉の気持ちを思うと無念でなりません」というようなというような内容だったようです。

可能であれば形式に則った挨拶が好ましいのでしょうが、彼の挨拶もまた立派だと私は思います。

余談ですが、出棺前の参列者への挨拶が失敗しないか当事者は不安になるかもしれません。ここでちょっと私の見解を。

失敗と感じている体験者の声を拾うと「感情が高まりすぎて何を話したか覚えていない」・・・大丈夫ですよ、家族の葬儀なんて平静を保てるものではありません。参列者は皆さん分かって下さっています。

「口下手で緊張してしまい、考えていた挨拶を端折ってしまって短くなった」・・・こういう話もよく聞きます。大勢の人を前に親族の代表として挨拶するわけです。緊張するのも当然です。感謝の気持ちを伝えることができていれば十分です。

「後から考えるとNGワードつかっていたことを反省」・・・これもよくある話ですね。感情の高ぶりや緊張でついつい思ってもいない言葉が口をつくということはよくあること。

葬儀の挨拶に成功も失敗もありません。常識として知っておいて欲しいNGワードですがうまくいかないこともあります。弁論大会ではないので、参列者への感謝の気持ちが伝わればよいと思います。

 

まとめ

葬儀における参列者への挨拶の基本は故人に代わって感謝の思いを伝えることです。葬儀当日は家族、主に喪主はたくさんのことに気を配りながら葬儀を執り行わなければなりません。

当日は参列者のみならず、僧侶の出迎え・見送りに際しての挨拶、受付や雑用を手伝って下さった人々への挨拶、精進落としの場でのあいさつ等々、挨拶一つとってもたくさんの場面があります。

今回は葬儀当日・参列者に対する挨拶を取り上げましたが、常日頃からこのような情報に触れることで知識を得ておくことも重要だと思います。

参列者への挨拶最強ワード
  • 足を運んでいただきありがとうございます
  • おそれいります
  • 故人も喜んでいると思います

出棺前の挨拶では、参列者への感謝の気持ちを伝えましょう。葬儀社でも挨拶文は用意してもらえます自分で考えるときにはNGワードに気をつけましょう。

 

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