法事後の食事挨拶・献杯の文例を紹介!お斎を行う注意点も合わせて解説!

法事を行う際、お坊さんにお経を読んでもらった後に必ず食事会が行われますよね。実はこの食事会のことを”お斎(おとき)”と呼ぶのをみなさんご存じだったでしょうか。ちなみに私はこの記事を書くまで全く知りませんでした。

歳を重ねるにつれ法事に参列する機会も増えてくるかと思います。もしかしたら、自分が法事の施主になる可能性だってありますよね。今回はそんなときのために、法事の食事会”お斎”ついて解説します。

法事は故人の方を供養するために行われる儀式です。そのため一つ一つの儀式にはさまざまな意味が込められているため、普通に会食するのとは違ったマナーや常識が必要になります。

今回はそんなお斎での注意点や、喪主としての挨拶を文例付きで紹介していきます。この記事を読んでいただければ、当日のマナーや挨拶で悩むことがなくなりますので、ぜひご覧ください。

 

なぜお斎が必要なのか

お斎とは、施主と遺族からお坊さんや参加してくれた方々へのお礼の気持ちをこめた食事会になります。また、在りし日の事を思い返しながら故人を偲ぶ為の食事会でもあります。

このお斎も含めた一連の行事が”法事”になります。法事に参加する際にはこのお斎も必ず参加するのがマナーとされていますので、必ず忘れないようにしましょう。

また、全ての法要でお斎をする必要はありません。お斎が必要な法事は初七日、四十九日、初盆、一周忌、年忌法要になります。

 

お斎を行う場所のメリットとデメリット

法事は斎場を借りて行う場合と自宅で行う場合がありますが、お斎も同様に店などで行う場合と、自宅で行う場合があります。

それぞれメリットとデメリットを解説していきます。

お斎をお店で行うメリットとデメリット

店などで行う場合のメリット
準備や片づけの手間がかからない

店でお斎を行う場合、なんといっても準備や片づけの手間がかからないのがメリットです。比較的大人数での会場になりますので、自宅にて自分達で準備や片づけをするとなると大変なものです。その手間が無くなるだけでも気軽になりますね。

店などで行う場合のデメリット
事前の予約、移動などが必要

逆にデメリットとなるのが予約です。事前に人数を把握し、会場を抑え、料理を選ぶ等の予約が大変な場合があります。また、お経を読んでもらう場所と違う場合はその移動も必要になるので、移動の手間もかかりますね。

お斎を自宅で行うメリットとデメリット

自宅で行う場合のメリット
移動の手間が無い

自宅で行う場合のメリットは、お経を読んでもらった後すぐにその場で会食が出来る点です。移動が無いので小さなお子さんや身体の不自由なご老人がいる場合、移動が大変になりますからね。

斎場などで行う場合のデメリット
料理等の準備・片づけ

逆にデメリットといえば準備です。自分達で料理やお酒、会食の場作りや後片付けをしなければならないのは大変なことです。そんな方の為に、仕出し屋などに依頼する手もあります。出張で料理を用意してくれるので、自分達で用意する手間が省けます。

セレモニーホールでの法事もあり?

上記以外にも、セレモニーホールでの法事も選択肢の一つとしては有効です。

セレモニーホールのメリットといえば、なんといっても会場に会食の場も設けられており、法事を含めて準備は全てスタッフが行ってくれるという点です。また、移動もホールへ行くだけなので回数も減ります。

事前の予約こそありますが、手間をかけずにゆっくりと会食をしたいと思われる方には、この選択もいいのかもしれません。

 

お斎をする上での3つの注意点

お斎の際に注意すべき点はどういったことがあるのか。以下にまとめてみましたのでご確認ください。

  • お祝いを連想させる食材は避ける
  • お坊さんが上座、遺族が下座
  • 無理に会食に招待しない

お祝いを連想させる食材は避ける

食事内容ですが、基本的には精進料理になります。私自身が経験した法事でも、料理は全て精進料理でした。しかし、法事では精進料理にこだわらない所も増えており、寿司などが出てくる場合もあります。

仕出し屋、セレモニーホールで選ぶ料理も、すでにその傾向にあるようです。ただし、鯛料理や色が紅白の”お祝い”を連想させるようなものは不謹慎ですのでご注意ください。

お坊さんが上座、遺族が下座

座席にも基本的な決まりがあります。法事はお坊さんや参加してくれた方々へのお礼の気持ちをこめた食事会になります。したがって、一番上座にはお坊さんの席、中間に参列者の席を設け、遺族の席が一番下座にするようにしてください。

喪主はお坊さんの隣

この際、お坊さんの隣の席には喪主が着席するように席順を配置します。喪主がもてなす役割だからです。特に一番上座であるお坊さんには失礼のないよう気を配らないといけませんので喪主は必ず隣にします。

ただ、喪主が高齢でおもてなしが十分できないと判断される場合、故人の近親者を近くまたは隣の席にして、2人以上で対応します。

参列者には順番に着席していただく

上座が決まったら中座には故人の友人関係、仕事関係、近所の方などに着席いただきます。この場合、席は参列者に決めてもらうと良いです。

ただ「自由にお座りください」と促すと、間を開けたり空席ができたりするので、「奥からお座り下さい」などと促した方がスムーズに席が決まりやすくなります。

遺族は下座へ

参列者が着席したら、最後に遺族が下座につきます。

無理に会食に招待しない

お坊さんや参列者の方が、どうしても都合がつかずに会食に参加されない場合は無理に招待しないでください。

忙しかったり都合が合わないのに無理に招待するのは逆にマナー違反になってしまうのでご注意ください。その代わりに、お坊さんには御膳料やお車代を、参列者には引き出物と持って帰ってもらうお弁当、お酒を用意するようにしてください。

また、最近ではコロナの影響で会食などをしないで解散するケースも増えてきています。

【コロナ】法事の食事はあり?なし?対応はどうしたらいい?

 

文例あり!お斎の挨拶はどうすればよいか

お斎の挨拶

お斎の前に、施主が挨拶をすることになっています。何度も言いますが、お坊さんや参加してくれた方々へのお礼の気持ちをこめた挨拶をするように心がけましょう。

お斎の挨拶の例

本日は【故人】の法事に参列頂き、ありがとうございました。
こうして皆様に供養の席におつき合い頂き、【故人】は本当に幸せだったと改めて感慨を深くしております。
ささやかではございますが、【故人】の思い出話でもしながら召し上がっていただければ、何よりの供養になると思います。
どうぞ、お時間の許す限り、ごゆっくりおくつろぎください。

献杯の挨拶

また、ここで乾杯の挨拶などもあると思われますが、ここで一つ注意点があります。法事では”献杯”と言いますので、間違えないようにしてください。

実は乾杯は西洋文化なのです。もともと乾杯という行為は、中世にヨーロッパでお互いのグラスの中に毒が入っていないことを証明する為に、グラスをカチンと合わせて自分のグラスから相手のグラスにワインを注ぎ、お互いに飲み干すことで毒が入っていないことを示したのが起源だと言われています。

法事での献杯は、故人を敬い、供養する気持ちを大切にする儀式ですから、西洋から伝わった乾杯とは全く異なるもので、意味合いとしてはもともと日本に昔からあった神聖な儀式に近いものです。その為、献杯が正しい言い方になります。

喪主が献杯を行う場合

本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございました。
こうして無事(四十九日)の法要を終えることができました。懐かしい皆様に囲まれて【故人】は本当に幸せだったと改めて感慨を深くしております。
本日は皆様と一緒に【故人】を偲びたいと思います。
それでは、献杯させていただきます。献杯。

故人の親族が献杯を行う場合

故人の弟でございます。本日はお忙しい中お集まりいただきありがとうございました。
こうして無事(四十九日)の法要を終えることができました。懐かしい皆様に囲まれて兄も喜んでいることと思います。
本日は皆様から兄の思い出話でもお伺いできればと思います。
それでは、献杯させていただきます。献杯。

 

まとめ

今回は法事での食事”お斎”について解説してみました。いかがだったでしょうか。

以下に今回の解説をまとめます。皆さんが法事に参列した際、以下の内容を思い出して頂けると幸いです。

お斎のまとめ
  • お坊さんや参加してくれた方々へのお礼の気持ちをこめた食事会をお斎と言う
  • お斎が必要な法事は初七日、四十九日、初盆、一周忌、年忌法要
  • お斎はお店、自宅、セレモニーホールにて行う
  • お祝いを連想する食材や色は避ける
  • お坊さんが上座、遺族が下座
  • 無理に招待しない
  • 法事では献杯と言う
 

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