近年、葬儀の形式で増えているのが家族葬です。家族葬とは、家族や親族の少人数で執り行う葬儀の一つの形です。故人のご希望や、葬儀費用の予算、また最近はコロナウイルスによる影響もあり大人数で行う一般葬は減少傾向にあります。
家族葬は、約10人から30人程の規模で行われます。参列者は、遺族や近親者など身近な関係性の方の参列が多いようです。家族葬は身内だけで行われる葬儀のため、あまり形にとらわれず葬儀を行うことができます。
そのため、一般の葬儀に慣れている方は少し戸惑ってしまうこともあるようです。その中で最も多い疑問が、香典を渡すのか渡さないかという点でしょう。インターネットを検索すると、家族葬の場合は香典を渡す必要はないと紹介しているところもあります。
一方で、香典は渡すべきと紹介しているところもあり迷ってしまう事でしょう。なぜ意見が二つに分かれているのかには、もちろんそれぞれの理由があります。
この記事では、家族葬に香典は必要なのか?という点を始め、急に家族葬に参列しなければいけなくなっても焦ることのない様に押さえておくポイントを紹介します。
またその中で、家族葬の弔問のタイミングや、親族の香典の相場、家族葬に参列する際のマナーを詳しく説明していきます。
Contents
家族葬の場合でも香典は必要?金額の相場はいくら?
始めに家族葬でも香典は必要なのか?についてですが、答えは必要です。しかし、例外もあります。それは施主側の遺族が香典を断っているケースの時です。
その際は、香典を渡す必要はありません。無理に渡してしまうと、かえって遺族の負担になってしまうのでやめましょう。
それ以外の場合は、香典を渡します。家族葬といっても葬儀の費用はかかりますので、香典は必要になります。また、参列者が多く、近親者が多い点から金額の相場は多めになることがあるようです。故人との間柄と、香典の金額をまとめてみました。
祖父母 | 50,000~100,000 |
兄弟 | 30,000~50,000 |
両親 | 30,000~50,000 |
親戚 | 10,000~50,000 |
これらはあくまでも相場なので、故人との関係性や経済状況を踏まえて決めてもらえればと思います。また親族の場合は、普段からあまり関わることのない間柄であれば3000円を目安に包むのが一般的です。
家族葬は、参列者が少なく葬儀の出費も抑えられますが、入ってくる金額も少なくなります。たとえばお亡くなりになった方が、一家の大黒柱であった場合は遺族の負担を考えて、少し多めに包むこともあるようです。
家族葬は、なるべくシンプルにゆっくりと葬儀を行いたいという意向があります。そのため、香典のお返しをする手間を省くため、香典を辞退する遺族は多いとされています。判断に迷った際は、葬儀に香典を準備していき、遺族側の意向を確認することが大切です。
家族葬の弔問のタイミングはいつ?
次に家族葬の場合の弔問のタイミングですが、その前に弔問とは何かを説明していきます。
故人の家を訪問して遺族にお悔やみの言葉を伝えること。
訃報を受けた親族が通夜前に駆けつけることがこと。
通夜や葬儀に参列できず、後日自宅に訪問する際も弔問という。
弔問は、通夜前に親族やごく親しい友人が訪れることが多いです。ここで故人の兄弟や、子供達が駆けつけることがほとんどでしょう。家族葬の場合の通夜前の弔問は、家族葬の形式上であれば関係性の近い親族のみが望ましいでしょう。
もちろん近しい友人や、ご近所の方が伺ってはいけないという決まりはありません。遺族の方に連絡が取れるようならば、お伺いしてから訪問するようにしましょう。その際の服装は、地味な平服であれば問題ありません。
葬儀後に弔問する際のマナーは?
葬儀に参列しなかった場合、ご自宅に訪ねてお悔やみを伝えたいと思う方は多いでしょう。葬儀後の弔問は遺族の方の負担を考え、葬儀から3日以降~四十九日頃まで伺うようにしましょう。
弔問の際の焼香は、線香で行います。遺族の方と遺影に一礼をしてから、ろうそくで線香に火をつけます。左手であおいで、線香の火を消してから香炉に立てます。
線香の火は、息で吹いて消すのは仏教ではタブーとされているの気を付けましょう。火の勢いがあまりにも強い場合は、線香を振って火を消しても問題ありません。
服装は喪服である、必要はありません。葬儀に参列する際の服装が適していますが、ブラックフォーマルや平服でも問題ありません。派手なアクセサリーは避けて、清潔感のある服装を意識しましょう。
また葬儀後の弔問では、香典を持たないこともマナーの一つです。葬儀後に香典を受け取ると、遺族側が香典返しの負担が増えることとなります。葬儀の後なので、やっと落ち着いたところでまた手間を増やしてしまっては迷惑になりかねません。
前もって用意はしておいても、お返しの必要はないことをしっかり伝えて香典を渡すようにしましょう。その際に遺族の方から、お断りをされたら無理に渡すことのないようにします。
家族葬とはどんな葬儀なの?気を付けるポイントは?
ここまで紹介したとおり、家族葬は一般葬とは異なる点があります。参列するのは、少数で故人との関係性が深い方がほとんどでしょう。関係性が遺族と近いが故に気を付けるべき点があります。
また遺族側も、しっかりと親族側に家族葬で行う説明をしておかなければなりません。怠ってしまうと、親族とのトラブルにもなりかねません。ここで参列する側も、葬儀を行う側も気を付けるべきポイントを紹介していきます。
家族葬は家族の意向を大切にする葬儀。
そもそも家族葬とは?と思われる方も多いでしょう。家族葬は家族や親戚、親しかった友人など少人数でゆっくりとお別れができる葬儀です。参列する人数はあらかじめ決められているため、参列ができない場合が出てきます。
家族葬は、原則として遺族側から参列の願いがあった場合にのみ参列します。案内がない場合は、遺族の意見を尊重し参列することは控えましょう。
遺族側も、参列しない方へ家族葬で執り行う旨の連絡は行いましょう。そうすることで、親族間の「なぜ連絡しなかったんだ」というトラブルも防げるでしょう。
家族葬は、遺族となる家族の意向を一番に考えます。葬儀の案内が家族葬であった場合は、その意向に理解を示しましょう。
親の家族葬で兄弟が喪主務める場合の香典はどうする?
では、親の葬儀で兄弟が喪主の場合の香典はどうなるのでしょう。喪主を誰が務めるのか明確な取り決めがないので、長男だから必ずするというわけでもありません。様々な理由から、話し合いによって喪主を決めていきます。
香典が必要かどうかは、ご自身が親と同居していたかによって変わります。親と同居の場合は、葬儀の費用を喪主の兄弟と折半になることがほとんどなので、香典を渡す必要はありません。
親と別居の場合は、香典を渡す必要があります。香典には故人を弔う意を伝える役割のほかに、喪主の葬儀費用の負担を軽くする役割もあります。
親と別居しており、葬儀費用も負担しないのであれば香典は渡しましょう。ですが、ご自身も葬儀費用を折半するのなら香典は必要ないという事になります。
葬儀に参列できなかった人の対応に追われてしまうこともある。
家族葬は、限られた参列者で行います。そのため、ご近所の方や、故人のご友人や職場の方が葬儀後に訪ねてくることが多くあります。特に亡くなった方が、現役で仕事をされていた場合などはより多くの方が訪ねてくることが予想されます。
葬儀は家族葬で、ゆっくりと故人を送ることができても葬儀の方が忙しかったというケースあります。参列者を限定する家族葬の特徴でしょう。そのような点から、始めから一般葬にしておけばよかったとならないように慎重に決めることが大切です。
場合によっては葬儀には参列せず、一般焼香のみを行うケースもあります。コロナ禍の影響で葬儀に多くの人が集まれないので、そのような流れで進むことが多くなっています。はっきりわからない場合は、必ず事前に遺族の方や、担当の葬儀社に確認しましょう。
まとめ
ここまで家族葬に参列する場合の、ポイントをいくつか紹介しましたが最後にまとめます。
- 香典は必要ないとされているが準備はして参列する。
- 兄弟間の香典は葬儀費用の負担があるかどうかで判断する。
- 家族葬の在り方を理解して遺族の意向に沿うようにする。
- 葬儀後の弔問は遺族の負担にならないように配慮する。
以上のポイントがあげられるでしょう。しかし、家族葬はもちろん葬儀や法要の形に明確なルールがありません。よって、香典の有無や、葬儀の際のマナーは様々な意見があるのでしょう。
ですが最も大切なのは、葬儀を執り行う遺族の意向です。いくらマナーで決まっているからといっても、遺族の方の負担になってしまえば意味がありません。
家族葬という葬儀の形式はこれからさらに増えることが予想されます。その時に焦ることのない様に必要最低限のマナーや作法はおさえつつ、状況にあわせて柔軟に対応できるように準備しましょう。
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