葬儀や法要に参列する機会って昔に比べて少なくなっており、慣れない場所や宗教の違いなどでとまどった事が一度はあるのではないでしょうか?
葬儀の場は故人と最後のお別れの場でもありますので、厳粛な雰囲気で執り行われ緊張してしまいますよね。また、葬儀後は、親しかった方だけで葬儀の労をねぎらったり、故人を偲ぶ意味を含めて会食が行われる機会があります。
一般的にその会食の事を本膳料理・精進落しなどと呼ばれる事がありますが、そもそも本膳料理・精進落しとはどういった料理の事をいうのでしょうか。また、現在のコロナ禍で葬儀後の食事については今まで通り執り行う事が多いのでしょうか。ここでは、葬儀や法要のときに振るまわれる食事が気をつけるべきポイントについて解説していきます。
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コロナ禍で葬儀後の食事はどう変わった?
まず、本題に入る前に葬儀などでよくある会食。皆さんも一度は出席された事があるのではないでしょうか?
しかし、コロナウィルスの影響で、私たちの生活は様変わりしました。恐らく葬儀や食事も例外ではないはずです。では、コロナウィルスの影響で、葬儀後の食事はどう変わったのでしょうか?
それはズバリ、葬儀後の食事は激減しています。ご存じの通りコロナウィルスが感染拡大する要因の1つである大勢での長時間の食事。葬儀後の会食はこれに当てはまります。さらに、故人を偲んでの食事会となると短時間で切り上げる訳にはいきませんので長時間になりますし、お酒の提供もあるでしょう。
コロナ以前であれば、何の疑問も抱く事なく出席されていた思います。ただ、一概に全くしないという事でななく、この会食に関しては、喪主の意向が反映されますので、注意しなければなりません。当然、喪主の方も会食を行う上で熟慮を重ねた結果、短時間で実施したり、お酒の提供を控えたりと、感染拡大に配慮した新しい形での開催となるのではないでしょうか?
また、会食は開催せずにお弁当やカタログギフトなどを持ち帰ってもらうスタイルも増えてきているようです。
しかし、会食への参加を求められた場合は自己判断となります。コロナ感染の不安やご自身のご家族への影響など迷われることがあると思いますので、慎重に判断したいものですね。
もし出席する場合であれば、時間を決めて出席する、お酒は飲まないなどある程度制限を設けたり、不安であれば会食時のコロナ対策を確認してから出席する事もできるでしょう。もしも会食を控える場合は、失礼にならないように遺族へのお悔みをお伝えしたうえで、お断りしましょう。その際に香典を送る、弔電を打つ、供花を供えるなど気持ちを現すのも一つの手段かもしれません。
どんな料理が振る舞われるの?本膳とは?精進落しとは?

お葬式や法要の後に参列者にふるまわれる食事。
この食事の事を『本膳料理』や『精進落し』など呼ばれることがあります。本膳料理とは、一つ一つの膳(上記の写真)に料理をのせて出す形式の食事の事で、「食事をとる」行為に儀式的な意味合いを持たせているのが特徴です。
本膳料理を遡ると室町時代に始まったとされており、その頃は一の膳(本膳)から五の膳まで出されていました。時代とともに形を変え江戸時代に一汁三菜(飯・汁もの、煮物、焼き物、なます、香の物)になり、現在では目にする機会がほとんどなくなりました。
次に精進落しとは、寺社巡礼・祭礼・神事など、精進潔斎(ケッサイ)が必要な行事が終わった後に、肉・酒の摂取を再開したり、親類に不幸があって通常の食事を断って精進料理を摂っていた人が、四十九日の忌明けに精進料理から通常の食事に戻すことなどを言うそうです。
最近では、この慣習が薄れてきていて刺身などを含めた会席料理でもてなす事が多くなってきています。
お通夜や葬儀などでも内容が違います。
葬儀後はいわゆる会席料理で、刺身、煮物、揚げ物、和え物などにご飯や汁物などが並びます。
参考までにお通夜では、大皿料理やオードブルなどを準備する傾向が多いようです。なぜかというと喪主が弔問客の予想がしづらく、焼香をした後は短時間で帰宅する人も多いようですので通夜振る舞いは、たくさんの人が来ても対応でき、気軽に食べられるものが多いそうです。
友人が小学生の頃は、祖父母の田舎の家が昔ながらの大きな家だったので、自宅でお坊さんに来て頂き法事や法要を行った後に仕出し料理を提供し、故人を偲んだそうですが、現在では自宅でのスペースが確保できない事や葬儀の準備が大変などといった事から、葬儀場で葬儀を行う事が一般的になりました。
そして、葬儀や法要後に飲食店で会食を行うケースが多いようです。
葬儀後の食事は座席が決まっている?
葬儀や法要の後の食事の場での座席については、参列する人があらかじめ分かっていますので、喪主が席順を決める事が多いようです。畳みの部屋では床の間に近い席が上座、出入口に近い席が下座となります。レストランやテーブル席の場合は、出入口に近い席が下座というルールになります。
僧侶が参加する事が分かっている場合は、上座に座って頂き遺族・親族は下座の出入り口付近に座ります。参列者は自由に座ってもいいかもしれませんが、故人に近しい親戚の年長者から上座に近い場所に座ることが多いようです。
もしどこに座っていいか分からない場合は、ご遺族に確認してから座るようにしましょう。また、子どもが多くいる場合は下座に固まって座ることが多い印象があります。
私の友人が会食した際は、男性陣は年長者グループの近くで固まり、女性と子どもは下座で食事をとっていたました。
このように会食の席では、席順に明確な決まりはありませんが年長順・グループ・人間関係などを考慮して和やかな雰囲気で故人を偲びながら気持ちよく食事をすることが一番ではないでしょうか。
マナーや振る舞いは?
最後に忘れてはならないマナーや振る舞いについてもおさらいしておきましょう。
まずその前に再度認識しておかなければならない事は、ご遺族は故人を亡くされた苦しく悲しい気持ちの中で、葬儀の取り仕切りで心身共に疲弊しておられますので励ましの言葉や思いやりをもって心を込めて接してたいものです。
私の友人の友人が20代で若くして病気で亡くなった時は、それはそれは遺族の方の落ち込みようは想像を絶する悲しみで何と言葉をかけていいか分からなかったそうです。
それはそうですよね。
20代だとこれからという時ですし、友人自身「死」というものに直接向き合う機会がなかったからかもしれません。
さらには、お子さんがまだ小さかったそうです。友人は高校時代に一緒に過ごした部活の話をお母さまに話されたそうです。帰りに駄菓子屋でビックサンダーという駄菓子をよく買って食べていた事や好きになった人の話など。そんな1つ1つの思い出を涙を流しながら、嬉しそうに聞いて下さったり、とても心に残るお葬式だったと言っていました。
最後に食事の流れについておさらいしておきましょう。
食事を始める前にまず喪主からの挨拶があります。葬儀が無事に執り行われたことや参列者への感謝の言葉が述べられます。その後に故人に敬意を表して杯を捧げる「献杯」があります。
献杯は乾杯のようにグラス同士を当てて音をたてないように気をつけます。お祝いの場ではありませんので、賑やかにするのは控えましょう。
食事が始まると喪主や遺族が一人一人の席までお酌をしに回ってこられますので、故人との思い出や遺族が聞いて心温まるエピソードをお話すると喜んで頂けるのではないでしょうか。最後に喪主から終了の挨拶があり、お開きという流れになります。時間にすると1時間~2時間あたりが目安になるでしょうか。
葬儀から引き続き長時間となる為、緊張の糸がほぐれ食事の席でお酒がすすみ、飲んでいるうちに大声で騒いだり、場の空気を悪くするような振る舞いは避けましょう。
お悔みで気をつける言葉として、以下のようなものがあります。言い換える言葉も参考にしてみて下さい。
重ね言葉:不幸が重なる事を連想するため使用しません。
ますます → さらに
いろいろ → おおくの
重ね重ね → 加えて
不幸や死を連想される言葉の為、使用しません
死ぬ・死亡 → 逝去する・亡くなる・他界
生きている頃 → お元気な頃・ご生前
四苦八苦 → 言わない
まとめ
以上いかがでしたか。
最後までお読み頂きありがとうございます。コロナ禍の影響で葬儀・法要後の会食のあり方が変わってきていますが、故人がより親しい・近しい親族や友人などの場合は会食に出席する事もあるのではないでしょうか。
故人との最後のお別れの機会が貴重になった今、ご遺族の気持ちに寄り添いながら一番いい形で最後のお別れをしたいものですね。
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