葬儀に参列する際、数珠を持っている人を見たことがあると思います。特に、テレビで有名人の葬儀の様子が報道されたのを見て、数珠に気づいたことがある人が多いのではないのでしょうか。


しかし、形式に厳しいご遺族の葬儀だと、「手元をチェックされていた」という実例もあるようです。

そんな方のために、葬儀において気になる数珠のマナーについて調べてみました。
こんな方におすすめ
- これから葬儀へ参列する人
- 数珠がいるのか悩んでいる人
- 葬儀において、数珠のマナーを知らない人
Contents
数珠の由来・歴史

数珠の由来は、様々な説があります。
- 人間が持つ108の煩悩を打ち消すため、数珠を使って仏の名を唱える
- 仏を拝むときに念仏を唱えて手を合わせ、拝む回数を記憶するためのもの
歴史としては、百済からの仏教伝来と同じ552年頃に伝わり、数珠が使われるようになったと言われています。その頃の数珠はごく一部の僧侶にしか使われない、とても高価なものでした。
その後鎌倉時代には庶民にも普及し、念仏を唱える法具としてだけでなく、礼拝用として使われるようになったそうです。そして現在では、魔除けや厄除けの意味も持つようになっています。




葬儀へ行くとき、数珠は必要あるのか

葬儀においてのマナーとして、数珠は持っていなくてもまったく問題はありません。
しかし、次のような専門家の意見があります。
数珠に関しては無くても問題はございませんが
一般的には持っていて「当たり前」という考えも少なくありません。
よって実際は「もっていなくても問題ない」を知らない方からすれば
数珠を持っていない方を「非常識」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですので、数珠を持つことに抵抗がなければお一つご用意された方が
無難かもしれませんね。
引用:教えて葬儀レビ
ということで、数珠は持っていたほうが無難なようです。
日本では仏式の葬儀(仏教葬)が最も多いとされていますが、仏教葬の場合は数珠を持っていく、という認識で間違いはありません。
仏教葬が当たり前になっている地域もあるため、万が一の事態で慌てないために、ひとつは用意しておいてもいいでしょう。
数珠の種類
では、葬儀に持参する数珠には一体どのような種類のものがあるのでしょうか。
数珠には「本式数珠」と「略式数珠」の2種類あります。
本式数珠とは

引用:仏壇屋 滝田商店
宗派ごとに形が決まっている、二重の数珠です。108個の珠からなる、格式高いものとされています。その宗派でしか使われないものなので、葬儀で使うとなったときは宗派を調べてから用意しなければなりません。
そのため、本式数珠は自身の家での葬儀で使う時のためのものとして用意したほうが良いでしょう。


略式数珠とは
どの宗派にも使うことができる、一重の数珠です。宗派を気にせず使えるため、初めての方によく選ばれています。
すべての宗派に対応できるこの略式数珠は、どなたもひとつ持っておくことをおすすめします。
知人の葬儀用という形で備えておけば、変に「一般常識がない人だ」と思われることも避けられそうですね。


男性用と女性用で違いがある
葬儀用の数珠には、男性用と女性用があることをご存知ですか。具体的には、珠の大きさや素材、全体の大きさ、房の色に違いがあります。
数珠は、男性用と女性用で混同されることはありませんので、買うときには気をつけましょう。
男性用の数珠
男性用の数珠は、サイズが玉数で示されており、略式数珠では22玉・20玉・18玉サイズが一般的です。この中では22玉サイズが人気が高いようです。そのほかに本式数珠の108玉の意味を強く残した27玉・56玉もあります。
男性用略式数珠の例
女性用の数珠
女性用の数珠は、玉のサイズがミリ単位で示されており、略式数珠では6ミリ・7ミリ・8ミリなどがあります。この中では8ミリが人気のようです。
女性用略式数珠の例
女性用の数珠は見た目が華奢な感じで、色も透けるようなものや淡いものが多くあるようです。
数珠の男性用・女性用で総じて言えることとして、販売されている葬儀用の数珠は、どの色を選んでもOKということです。例外として、地域によっては色が決められている場合もありますが、そうでなければどの色を選んでも失礼にあたりません。
ただ、見た目の男性らしさ・女性らしさを意識して選ぶことを忘れてはいけません。せっかく葬儀のマナーを考えて数珠を持つというのに、ご自身の品格が損なわれてしまいかねません。
自分に合うもの、ふさわしいものを選びましょう。
数珠はどこで買えるの?
葬儀用の数珠を購入するときは、目的によって購入場所を考えた方がベターです。
急な葬儀のために数珠を持っておきたい方は、紳士服店やデパートのブラックフォーマル売り場、ネット、通販などで購入してもいいと思います。3000~5000円もあればいいものが買えます。
長く使い続ける数珠を買いたい方は、仏具店や数珠の専門店で購入されることをオススメします。1~3万円を目安にしましょう。

数珠の正しい持ち方
自分用の数珠を用意して、いざ葬儀へ参列。でも、数珠の持ち方は知っていますか。せっかくなら、正しい持ち方で敬意を表したいですよね。
そこで、数珠の正しい持ち方もお伝えしたいと思います。
数珠を持ち歩くとき
移動をするときは、左手に持ちます。左手首にかけても構いません。これは、左手が仏様の世界、右手が私たちの世界を表しているためと言われているためです。
礼拝をするとき
礼拝をするときは、持ち方が二通りあります。
- 合掌した状態で親指以外の8本の指に数珠をかけます。数珠の輪が、両手の人差し指と親指の間にかかるイメージです。そのまま軽く親指で数珠を押さえてください。
- 左手の、親指以外の4本の指に数珠をかけ、そのまま右手を添えて合掌します。
どちらの持ち方でも良いですが、略式数珠はサイズが小さいですし、お線香をあげたりするのには右手が空いているとスムーズなので、数珠は左手で持つに統一するほうがやりやすいと思います。
数珠の持ち方は男性と女性で差がありませんので、そのまま覚えておきましょう。
略式数珠は一重なのでそのままかけて使いますが、本式数珠は二重にしてかけてください。
こちらの動画では、数珠の持ち方だけでなく、葬儀の場でやってしまいがちなNGも紹介しています。ぜひご覧ください。
まとめ
- 数珠は、仏教葬では持っていたほうが無難
- 本式数珠と略式数珠の二種類ある
- 男性用と女性用がある
- 数珠を葬儀用に仏具をそろえるならデパートやネットで購入、長く使う数珠がほしいなら仏具店や数珠専門店で購入がオススメ
- 数珠の正しい持ち方は二通り。両手で持つときは親指以外の8本の指にかける。片手で持つときは左手親指以外の4本の指にかけ、右手を添える。
故人を偲ぶ気持ちが形となったもの、それが数珠だと思います。葬儀へ参列する際は、故人への思いとともに、数珠をひとつ持っていってはいかがでしょうか。


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