身内が亡くなり、遺産を相続することになった。けれど、「多額の借金があるから遺産を相続したくない。」「相続争いに巻き込まれそうで面倒だから、相続人になりたくない。」といった場合、遺産を放棄することができます。
しかし、その遺産を放棄したい場合はきちんとした手続きを踏み、申述書を書いて提出しなくてはなりません。何もしなければ遺産を放棄したことになるわけではありません。
手続きの方法を知らないと、「え、親の借金を背負うことになってしまった。これからどうしよう。」「遺産放棄をきちんとしなかったせいで、親戚との仲が悪くなってしまって気まずい。」なんてことになるかもしれません。
そこで、今回は相続放棄の一連の流れと、申述書の書き方やその記入例について説明していきたいと思います。
Contents
相続放棄申述書とは

相続放棄申述書とは、あなたの身内が亡くなって遺産を相続する権利を得たが、何らかの事情で遺産を相続したくない場合に、遺産を放棄することを示すために役所に提出する書類のことです。
申述書は家庭裁判所で手に入れることができ、インターンネットからダウンロードすることも可能です。
申述書の書き方

遺産放棄の申述書は、申立人が成人と未成年の場合で書き方が少し違います。
まず、成人と未成年の申述書に共通する申述書の書き方を、そのあとに成人と未成年の申述書の書き方の違いについて説明していきます。
先に、申述書のダウンロード版のURLを貼っておきます。
これらを印刷してからこの記事を読むとより内容を理解しやすくなると思います。
参考:申述書(成人)
参考:申述書(未成年)
主な申述書の書き方

申述人欄には遺産放棄を希望する本人の情報を、被相続人欄には亡くなった人の情報を記入します。
本籍の欄には戸籍謄本に記載されている本籍地をそのまま書き写し、住所の欄には今現在住んでいる場所の住所を書き写してください。
成人の場合

参考:成人記入例
法定代理人等の欄は空白にし、それ以外の欄は全て記入してください。
未成年の場合

参考:未成年記入例
法定代理人等の欄に親権者の情報を記入してください。
申述書の提出方法

被相続人が最後に住んでいた地域の家庭裁判所に提出してください。
相続人が住んでいる地域の家庭裁判所に提出しても、受け取ってもらえません。
申述書は郵送でも家庭裁判所の窓口で直接渡してもどちらでもよいですが、初めて申述書を書いた場合や記載ミスが心配な場合は、窓口で確認してもらうことが可能なので、直接家庭裁判所まで行きましょう。
また、申述書と同時に
・収入印紙(800円分)
・郵便切手 (数百円分)
・被相続人の戸籍謄本
・被相続人の最後の住民票(除票)
・申述人の戸籍謄本
これらも必要となります。
遺産放棄の手続きは遺産相続があると知った3か月後までに!

遺産放棄はいつでもできるとは限りません。産放棄の手続きは、「自分が遺産相続をすることができると知った日から3か月以内」です。
一般的には「故人が亡くなったと知った日から3か月以内」とされていることが多いです。
しかし稀に、「自分は遺産を相続をする権利を持っていないと思い込んでいて、遺産を相続すると気付いたのはかなり時間が経った後だった。」「故人との間柄を考えると遺産を相続する権利はないのだが、遺言書に自分が引き継ぐように、と書かれていた。」というケースもあります。
その場合は、一度専門家に相談して聞いてみることがおすすめでしょう。
相続放棄後の流れ

裁判所から照会書が送られる
必要書類を提出してからしばらくすると、裁判所から照会書が送られてきます。
そこには、相続放棄に関する質問がいくつ書かれています。
例えば、
・相続放棄は自分の意思なのか
・なぜ相続放棄をしたいのか
・(書類提出が3か月を過ぎた場合)なぜ遅れたのか。
・遺産に手を付けていないか
これらの質問に正直に答え、再び裁判所に返送してください。
相続放棄申述書の受理が通知される
照会書を返送し内容が受理されると、「相続放棄受理通知書」が送られてきます。
これで、相続放棄の手続きは完了です。
どうしても、相続放棄をより確実に証明したい場合は、「相続放棄申述書受理証明書」を印紙代150円で発行してもらうことが可能です。
何か相談がある場合は専門家に聞くのがおすすめ

遺産の放棄は金銭面だけでなく、あなたの身内や親戚との信頼関係の面を考えると、慎重に行わなければならず、よく調べる必要があります。
この記事を読んでもまだ何か気がかりなことがあるようならば、専門家に相談することが一番でしょう。
下に遺産相続に関する相談を行っている「弁護士法人ALG」のURLを貼っておきますので、ぜひ参考にしてください。
参考:弁護士法人ALG
まとめ

・相続放棄申述書とは、遺産を放棄する意思を示すために家庭裁判所に出す書類のこと。
・相続人が成人と未成年では申述書の書き方が違うので注意。
・提出先は家庭裁判所。郵送でも窓口の手渡しでもどちらでも可。
・遺産放棄の手続きは遺産相続があると知った3か月後までに済ませる。
いかがでしたでしょうか。
遺産相続の放棄は一生に一度経験するかどうかわからないのに、非常に大事で慎重に行わなければならない手続きです。
少しでもわからないことや不安なことがあるならば、調べたり詳しい専門家に相談してください。
この記事を読んだことで、あなたの疑問や不安が解消されますように。私もあなたを応援しています。

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