天理教の葬儀費用と3つの大切な儀式があることを知っていますか?

私の最寄り駅前でよく、天理教の人がはっぴを着て教えを解いたり、それを書いたビラを配っている姿を見かけますが皆さんはどうですか?

つい最近、私は友人との会話でその彼に、「このあいだ、天理教の葬儀に参列していろいろと戸惑ったよ」とカフェで話を聞かされました。その話を聞いているうちにもしかしたら今後私も、天理教の葬儀に参列する日が来るかもしれないと思い調べてみました。

こんな方におすすめ

  • 天理教の葬儀の費用
  • 3つの大切な儀式について

 

天理教の葬儀の費用はいくら?

実は、私たちに馴染みのある仏式葬儀と天理教の葬儀の相場は変わりません一般葬約120万円家族葬約110万円というデータがあります。

これは意外でしたね!正直、仏式葬儀よりも費用がかかるものだと思っていました。

天理教の3つの特別な儀式って何?

仏式葬儀にはない天理教ならではの儀式があることを知っていますか?

天理教の葬儀では様々な儀式を行うのですが、ここでは主な3つの儀式について解説します。

1「みたまうつしの儀」

「みたまうつしの儀」とは仏式葬儀で通夜にあたるもので、亡くなった方の魂を御霊代(みたましろ)へ移す儀式です。

御霊代というのは、白木でできた位牌(いはい)に相当するものや故人の愛用品のこと。もともとは、鏡を使用する事が多かったようです。

故人の魂は夜に動くという考えから「みたまうつしの儀」は夜に行われ、もし夜に行わない場合は照明を落として夜を演出するようです。

2「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」

これは、七五三や安産祈願などで行われる神道に基づく儀式のこと。仏式におけるお焼香と同じで、参列者が玉串を祭壇に奉納します。これは玉串に自分の心を託して神に捧げるという意味が込められています。

ここで使う玉串というのは、榊(さかき)の木に四手(しで)という紙を麻で結んで下げたもの。神様と人間を結び付ける橋渡しの役割があります。

この儀式には作法があり、詳しくは下の要チェック!玉串奉奠(たまぐしほうてん)のやり方で説明します。

3「諡(おくりな)」

仏式でいう戒名のことで、亡くなった年齢と性別によって決められた言葉が故人の名前の最後につけられます。「諡(おくりな)」はお布施の必要がなく、生前の行いに対して全員に決まった名前がつけられます。

諡(おくりな)一覧
0~3歳 男・女 : 嬰児(みどりご)
4~6歳 男:稚児(ちご、わかいらつこ)
     女 : 稚児(ちご、わかいらつめ)
7~15歳 男 : 童男(わらべ)
      女 : 童女(わらめ)
16~19歳 男 : 彦、郎子彦(ひこ)
       女 : 姫(ひめ)
20~40歳 男 : 郎男(いらつお)
       女 :郎女(いらつめ)
41~70歳 男 : 大人(うし)
       女 : 刀自(とじ)
71歳以上の 男 : 翁(おきな)
       女 : 媼(おうな)

そして「諡(おくりな)」の後に命(みこと)がつきます。

例えば、20歳で亡くなった女性の山本やま子さんであれば、「山本やま子郎女命」となります。

調べてみると、仏式葬儀とは全く違いましたね。天理教における戒名にお布施が要らないのは驚きじゃありませんか?

 

天理教は死に対してどんな考えを持つの?

みなさんは、そもそも天理教がどんな宗教なのかをご存知ですか?天理教は、仏教ではありません。かといっても古来からある神道でもなく、江戸時代末に日本で成立した新宗教です。ただ、葬儀は神道の影響を大きく受けています

天理教は、人の死を「出直し」といい、神様からの「かりもの」である身体(からだ)をお返しすると考えます。私たちは大抵、死に対してネガティブなものと捉えますよね。一方天理教では、死を「出直し」または「生まれ変わり」と教えます。

死はそれっきり、それで終わりという事はなく、再生のための節目、出発点である。そして、誕生する生命は単なる始まりではなく、前生よりの命をひきついでバトンタッチを繰り返すと考えます。

参考:TENRIKYO

私は子供の頃、おばあちゃんや近所のおじいさんにこれに似た話を聞いた事があるので、親近感が湧きました。

皆さんも聞いた事はありませんか?生まれてきた赤ちゃんに対して、「この子は、亡くなったおじいちゃんの生まれ変わりだろうね」みたいな話。ですから天理教の死生観は、思ったよりも身近な存在なのかもしれませんね。

天理教の葬儀はどんな流れなの?

天理教の葬儀は,「通夜」と「告別式」に分かれます。流れを簡単に説明しましょう。

「通夜」
1.入場
2.祓詞(はらえことば)奏上    神事の1番初めに唱える払い清め
3.みたまうつしの儀        亡くなった方の魂をみたましろへ移す儀式
4.献饌(けんせん)        神前に供物をする
5.玉串奉奠(たまぐしほうてん)  仏教でいうお焼香
6.しずめの詞奏上         しずめの詞を唱える
7.斎員列拝 (さいいんれっぱい) 神官の助手たちが礼拝
8.参列者による玉串奉奠および列拝 つづいて参列者が同じことをする
9.退場
「告別式」
1. 親族・参列者入場
2. 献饌(けんせん)
3. しのびの詞奏上
4. 玉串奉献
5. 告別詞奏上
6. 斎員列拝
7. 玉串奉献
8. 参列者による玉串奉献および列拝
9. 撤饌(てっせん)神前の供え物を下げる
10. 退場

告別式が終わると、出棺し火葬場へ向かいます。ただし、天理教の葬儀は地域によって手順が違うこともあるそうです。天理教の葬儀のスケジュールは漢字が多くて難く感じますが、天理教の方や神職者が参列者よりも先に儀式を行うので、様子を伺いながら行動すれば問題なさそうです。

 

要チェック!玉串奉奠(たまぐしほうてん)のやり方

もしかしたら、お宮参りや七五三で経験したことがあるかもしれませんね。でも、あなたはきちんと作法を理解していますか?

私の友人は、玉串奉奠(たまぐしほうてん)の時どう振舞ったらいいかが分からず、たいへん戸惑ったそうです。私たちもそうならないように、このトピックを見ていきましょう。以下が簡単な流れです。

玉串奉奠(たまぐしほうてん)の流れ
1.喪主・遺族に軽く一礼
2.神職者から両手で玉串を受け取る
 このとき、右手で根元を上から、左手で先を下から持つ
3.玉串を胸の高さにもち肘を張り、神前に進み一礼
4.玉串を時計回りに90度回し、左手を下げて、根元を持つ。そして祈念をこめる
5.玉串をさらに時計回りに回し、根元を神前に向けお供えする
6.奉献後一歩下がり姿勢を正し、まず2回お礼をする
7.次に手を合わせ、右手を少し引き、2度拍手をする
8.最後に1度お辞儀をする

ここでのポイント

・拍手は忍手(しのびて)と言って、音をなるべく立てないようにしましょう。

・祭壇の前に立ったら一歩下がり、二礼二拍手一礼

ただし地域や習慣によって、ニ礼四拍手一礼四拍手一礼のように異なる事があります。

分かりやすく説明しましたが、文字だけじゃ分かりにくいですよね?下に玉串奉奠の動画をのせておくので、参考にしてください。

 

天理教の葬儀へはどんな服装で行くの?香典のマナーは?

あまり馴染みのない天理教の葬儀は,色々と悩みどころが多いですよね。服装と香典もそのひとつです。では、それぞれどんなマナーがあるのかを紹介します。

服装

基本的に、仏教の葬式で着用する喪服で全く問題はありませんし、実際に喪服姿で参列される人が多いようです。

男性ならば、ブラックスーツ・黒のネクタイ・黒の紐タイプの革靴。女性ならば、黒のパンツやワンピース、アンサンブルが望ましいです。

ただし、天理教では、数珠という概念がないため、数珠は必要ありません

香典

天理教では、玉串料と呼ばれ、奉献する玉串や献花の代わりに渡す現金です。これは、市販の香典袋や封筒で構いません。ただし、仏式ではないため蓮の花が描かれている物は使用しないようにしましょう

包む金額は、厳格な決まりはありません。ですから、仏式と同じ感覚で納めて構いません。表書きは、筆ペンで「御玉串料」「御榊料』「御霊前」とし、水引は仏式と同じ「結び切り」にします。水引の色は、白黒もしくは白黄です。

持参するときは、ふくさに包むがマナーです。

 

まとめ

では、この記事で大切な所を下にわかりやすくまとめましたので、チェックしてください。

この記事の内容のまとめ

1.天理教の費用は仏教の葬儀と変わらない

2.天理教は「みたまうつしの儀」「玉串奉奠(たまぐしほうてん)」「諡(おくりな)」というおもに3つの特徴的な儀式がある

3.天理教の葬儀の流れは神道式である

4.玉串奉奠(たまぐしほうてん)のポイントは一歩下がって二礼二拍手一礼

5.天理教の服装は、仏式と同じ。だが、数珠はいらない

6.天理教の香典の表書きは、「御玉串料」白黒の結び切りがベター蓮の花モチーフの香典袋は使わないこと

もし天理教の葬儀に参列する事が決まったときは、以上の6つのポイントを押さえておくと安心ですね。

カフェでの友人との話がなければ、私は天理教の葬儀を調べる事はなかったでしょう。この記事を通して、天理教の葬儀の相場や神道にまつわるマナーを学びました。何よりも天理教の死生観になんだか親近感がわいたのは私だけでしょうか?

死はそれっきりそれで終わりという事はなく、前生よりの命をひきついでバトンタッチを繰り返すという考え方は、前向きで素敵だと思いました。

 

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